妊娠中には、痛みや違和感があってもお腹の中にいる赤ちゃんのために薬を服用することに躊躇しがちです。鍼灸治療ならば、母胎(母体)に配慮しながら症状を改善させることに期待ができ、多くの妊婦さんが妊娠中から産後のケアに鍼灸治療を受けていらっしゃいます。例えば、産後から頭痛がしたり、眠りが浅くなったり、上半身は汗をかくのに下半身は冷たさを感じるなどの症状を訴えるママさんがいらっしゃいます。鍼灸治療では、上半身に上衝している気を下半身に下げる治療を行ってくれます。頭部の百会から刺激を与え、天柱から肝ゆ、腎ゆへと下りてきます。産後すぐからの治療であれば、まだまだ身体はデリケートな時期ですから、足の甲にある太衝や手首にある陽池などに鍼灸を施すことに抑えてくれることもあります。骨盤の歪みが影響して、下半身が冷えやすくなるのも産後の特徴ですから、冷えに重点を置き、血流の循環を促す鍼灸の施術も行ってくれます。